書評・書感

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健康という宗教とどう付き合うべきなのか?|『「健康」から生活をまもる 最新医学と12の迷信』の内容紹介と感想

 身体は食べたものからできている。だから食べることは健康と密接につながっている。近代の日本人がビタミンB1の不足で脚気に苦しみ、ヨーロッパの人々がビタミンC不足で壊血病で苦しんだように、食事の偏りは病気の原因となる。食べものは健康にとって...
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健康第一主義はなぜ危険なのか、どう危険なのかを考える|『健康禍 人間的医学の終焉と強制的健康主義の台頭』内容紹介と感想

「健康第一」という言葉があるが、本当に健康は生きるうえでもっとも大切なものなのだろうか。たしかに健康は大切だ。病気になれば少なからず苦痛に襲われるし、通院や入院でお金と時間が失われる。健康的な生活で不死身になれるわけではないが、それでも健...
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『銃・病原菌・鉄』に寄せられた批判とは? ビジネス界からも支持されている理由とは?

 中国やインド、シンガポール、台湾、韓国などアジアの国々の存在感が増す昨今であるが、それでも依然としてヨーロッパとアメリカやカナダなどのヨーロッパを起源とする地域に、多くの富と権力が集まっている。なぜ富や権力は、アフリカや東南アジア、南米...
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フードテックは私たちを幸せにするのか?|『フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義』の要約と感想

「フードテック革命に日本不在」そんな嘆きからはじまるのが、本記事で紹介する『フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義』である。 本書の著者は、2016年にシアトルで開催されたスマートキッチンサミットに参加したの...
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フランス菓子の歴史と命名法がわかる一冊『名前が語るお菓子の歴史』|私たちは100年以上も前に考案された価値を食べ続けている

 日本でも人気の焼き菓子である「フィナンシェ」。実は「フィナンシェ」という言葉は「金融家」を意味する。焼き菓子なのになぜ金融家なのか。実は、パリの証券取引所の近くで店を開いた菓子職人ラヌが、フィナンシェ(金融家)たちが、背広を汚さずに手軽...
書評・書感

【書評】新しい目の旅立ち(プラープダー・ユン)|汎神論とスピノザの哲学と自然に特別な意味を見出す思想

 「環境保護は重要である」  私たちはこの考えを何の疑いもなく支持している。しかしその考えが実は、豊かな国に住むある程度裕福な人間がもつ、身勝手な考えにすぎないのだとしたら……。  そんなスリリングな主張をするが『新しい目の旅...
スターバックス考察

サードプレイスとは何か?|レイ・オルデンバーグ『サードプレイスーコミュニティの核になる「とびきり居心地よい場所」』の書評とサードプレイスの特徴など

ここ最近スターバックスが増えることについて少し違和感があり、スターバックスについて調べているのだが、その過程で必ず目にするのが「サードプレイス」という言葉だ。 「スターバックスの人気の秘密はサードプレイスを提供したことにある」と説明...
スターバックス考察

スターバックスを批判的に考察する数少ない著書『お望みなのはコーヒーですか?(ブライアン・サイモン)』内容紹介と書評

『お望みなのはコーヒーですか?』は、日本語化されている本のなかでは数少ないスターバックスを批判的に論じた本である。 しかもその内容は「意識高い系が嫌い」や「気取った雰囲気が嫌い」といった感情的な批判ではなく、取材と文献にもとづいた社...
書評・書感

【要約】マイケル・サンデル著『これからの「正義」の話をしよう』|正義とは何か?3つのアプローチから考える一冊

自分の家族が凶悪な犯罪に手を染めていた場合、通報するべきか、それとも目をつむるべきか。 第二次大戦中の非人道的的行為に対して、現代世代はその責任を負う義務があるのか。 人口妊娠中絶や同性婚は認められるべきか。 どう判断す...
書評・書感

マルクス・ガブリエルの「世界は存在しない」とはどういうことか?

最近、国内外で話題の哲学者としてマルクス・ガブリエルという人がいる。 マルクスガブリエルはドイツの哲学者でありボン大学の教授を務めており、日本のテレビ番組も度々登場する。彼の経歴は検索すれば簡単に調べられるので割愛するが、とにかくマ...
書評・書感

『寝ながら学べる構造主義(内田 樹)』の解説と感想

これまで『はじめての構造主義(橋爪大三郎)』『レヴィ=ストロース入門(小田 亮)』など構造主義に関する本を読んだが、先の二冊と比較すると、『寝ながら学べる構造主義(内田 樹)』はとても読みやすい本であり、構造主義の入門書としては最適なのでは...
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『コロナ危機の社会学 感染したのはウイルスか、不安か (西田亮介)』内容紹介と感想

2019年末から中国の武漢市で確認されはじめた新型コロナウイルスは、またたく間に世界に広がった。中国でウイルスが確認されてからすでに半年以上が経過しているが、今だに沈静化する様子はない。 日本においては緊急事態宣言が解除され、学校も再開した...
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地球がテーマパーク化するとはどういうことか? テーマパーク化をどう捉えればいいのか?|書評『テーマパーク化する地球(東浩紀)』

『テーマパーク化する地球』は、テーマパーク化する地球という主題にそった評論集だ。 著者の東浩紀は、哲学者、批評家として活躍する人で、以前は3.11によって被災した福島の観光地化を計画した人でもある。 つまり、地球をテーマパーク...
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ポストモダンの人間が動物化したとはどういうことか?|『動物化するポストモダン(東浩紀)』の書評

批評家であり哲学者である東浩紀の著書、『動物化するポストモダン オタクから見た日本社会』を読んだ。 『動物化するポストモダン』はポストモダンの、オタクたちの消費行動の変化を論じたうえで、それらの消費行動の変化は、社会に対してどのような影響...
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なぜ日本人俳優の演技は下手に見えるのか?|『大人の教養として知りたい すごすぎる日本のアニメ(岡田斗司夫)』を読んで

なぜ「日本人俳優の演技は、欧米俳優に比べて下手」といわれることがあるのか。 どうして日本人の演技は下手に見えることがあるのか。 日本にもおもしろい映画やドラマはたくさんあります。演技のうまい日本人俳優もたくさんいます。それでも...
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テレビがいらなくなった2つの理由|「誰がテレビを殺すのか (角川新書)」を読んで

部屋からテレビがなくなって1年近くになります。 テレビをみなくなる以前は、当たり前のようにテレビと生活を共にしていました。 しかし引っ越しでテレビのアンテナ線をなくしてしまい、テレビ番組をみられない状態に。 テレビをみられない状態で、気づい...
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ブラック企業が存在するおかげて就職ナビサイトは儲かる|「就活」という広告ビジネスより

就職・転職する人にとってなんとしても避けたい存在であるブラック企業。労働者にとって完全に敵であるブラック企業。 しかし、そんなブラック企業の存在によって潤う産業があります。 それが就活産業です。 特に就職サイトを運営する企業にとって、ブラッ...
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『求人詐欺 内定後の落とし穴(今野 晴貴)』書評

なぜブラック企業に入社してしまう人がいるのか? なぜブラック企業を辞められない人がいるのか? なぜブラック企業が存在するのか? ブラック企業対策のNPOの代表である今野 晴貴氏の『求人詐欺 内定後の落とし穴』は、ブラック企業の実情を、ブラッ...
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「世界は5分前につくられた」とはどういうことか?

「世界は5分前につくられたかもしれない。自分も、自分の記憶も、両親も友達も。この世界のすべてが」 そんなことを大真面目に言い始めたら「きみ、何いってんの?」とつっこむと思います。 でも、実は「世界は5分前につくられた」を否定することはできな...
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哲学が難しい理由は、哲学者がわざと難しい言葉を使っていたからだった|【ゾンビ哲学】より

「哲学ってなんだか難しそう」「興味はあるけどとっつきにくい」 そんなイメージを持っていませんか? 僕も哲学には興味があって、書店や大学の図書館で哲学の本を手に取ったことがあります。 しかし、理解できない言葉のオンパレード...
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