ファミリーレストランのピザメニューのマルゲリータを食べ比べしてみました。今回食べたのはガスト、ジョナサン、サイゼリヤ、ココス、ジョリーパスタ、ポポラマーマの全6店のマルゲリータです。それぞれのマルゲリータの特徴のほか、ピザ生地の違いやソース、チーズの違いについて紹介しています。
まずこちらは今回食べ比べたピザの比較表です。
店名・商品名 | 価格 | 生地の厚さ、質感 | 具材 | 味の印象 | 生地の直径 |
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【ジョナサン】 モッツァレラのマルゲリータ | 989円 | 薄め、中央はもっちり、外はカリカリ | ピザチーズ、モッツァレラチーズ、オリジナルトマトソース 、バジルの葉 | ややこってり | 23cm程度か? |
【ガスト】 マルゲリータピザ | 750円〜800円 | 薄め、中央はもっちり、外側はカリカリ | ピザチーズ、モッツァレラチーズ、トマトソース、バジルソース | こってりボリューミー | 24cm |
【サイゼリヤ】 バッファローモッツァレラのピザ | 500円 | 厚め、がっしり、もっちりした食感 | モッツァレラチーズ、トマトソース、カットバジル | シンプル、素材の味重視 | 20cm程度か? |
【ジョリーパスタ】 ピッツァ・プレミアムマルゲリータ | 979円 | 薄め、中央はもっちり、外側はパリパリ | モッツァレラ、トマトソース、バジル葉 | 素材の味重視 | 28cm |
【ココス】 ピッツァマルゲリータ | 539円 | 厚め、がっしり、もっちり | ピザチーズ、ピザソース、バジル葉 | 喫茶店風、アメリカン | 20cm |
【ポポラマーマ】 うすパリ生地のマルゲリータ Lサイズ | 790円 | 極薄め、パリパリ | モッツァレラ、ピザチーズ、トマトソース、バジル葉 | さっぱり、素材の味重視 | 20cm程度か? |
続いてはそれぞれのマルゲリータについて、簡単に食べた感想を紹介します。
【ジョナサン】モッツァレラのマルゲリータ
すかいらーくグループが手掛ける「ジョナサン」のマルゲリータです。サイズは23cm程度で、体感としては1.3人〜1.5人といった感じです。
ピザ生地はやや薄めで中身はもちもち、外側はカリッとしています。モッツァレラチーズにピザチーズを使い、トマトソースはオリジナルを使用しているとのことです。同じ系列のガストにもマルゲリータがありますが、そちらよりはややすっきりした味です。一方でイタリアン系ファミレスに比べると、がっつり系の味です。
店名 | ジョナサン(公式サイト) |
商品名 | モッツァレラのマルゲリータ |
値段 | 989円 |
カロリー | 896kcal |
【ガスト】マルゲリータピザ
ジョナサンと同じすかいらーくグループが手掛けるファミレスです。駅前のビルなどに入居している場合が多く、都市型ファミレスであるといえます。マルゲリータはジョナサンよりも100円程度安く、またサイズもやや大きいです。体感としては1.5人くらいでしょうか。
ピザ生地はジョナサンに似ており薄めで外側はパリパリ、中身はもっちりしています。バジルは葉ではなくソースを使い、チーズはモッツァレラの他にピザ用のチーズも加えています。ソースはどちらかといえばピザソースに近く、スパイス感のようなものを感じられます。全体的にこってり、がっつり、ボリューミーな印象です。
店名 | ガスト(公式サイト) |
商品名 | マルゲリータピザ |
値段 | 800円 |
カロリー | 900kcal |
【サイゼリヤ】バッファローモッツァレラのピザ
イタリアン系レストランのサイゼリヤには「マルゲリータ」と「バッファローモッツァレラのマルゲリータ」があります。写真は「バッファローモッツァレラのマルゲリータ」で、こちらのほうが若干値段は高くなっています。とはいえ500円という他社に比べてお手頃な価格です。
サイズは20cm程度で1人で食べるのにちょうどいいくらいです。ピザ生地は厚めで、もっちり、がっしりしていて食べごたえがあります。
味付けは非常にシンプルです。余計な味付けをしていないトマトソースにモッツァレラチーズをトッピングしただけです。トマトの酸味、甘味とモッツァレラのミルク感を存分に楽しめます。シンプルに材料の美味しさを楽しめるようにしたピザ、といった感じでしょうか。個人的にはかなり好みですが、好き嫌いが分かれるのではないでしょうか。
店名 | サイゼリヤ(公式サイト) |
商品名 | バッファローモッツァレラのピザ |
値段 | 500円 |
【ジョリーパスタ】ピッツァ・プレミアムマルゲリータ
ゼンショーホールディングスが手掛けるイタリアン系ファミレスのジョリーパスタ。ピザの種類も豊富です。マルゲリータは「ピッツァ・プレミアムマルゲリータ」というメニュー名で、値段は970円です。やや値段はお高いのですが、サイズは28cmでそれなりに大きく、またクオリティも高いです。
やや薄めの生地は外側はパリパリ、中身はもちもち。さらにピザ専門店を彷彿とさせる、香ばしさがあります。申し分ない量のモッツァレラに、トマトの酸味、甘味をしっかり感じられるトマトソースがよく絡みます。余計なものを使わず、ピザ生地、チーズ、トマトの美味しさをシンプルに楽しめるピザです。個人的にはもっとも好みでした。
店名 | ジョリーパスタ(公式サイト) |
商品名 | ピッツァ・プレミアムマルゲリータ |
値段 | 979円 |
カロリー | 605kcal |
【ココス】ピッツァマルゲリータ
ココスは、先のジョリーパスタと同じくゼンショーホールディングスが手掛けるファミレスですが、そのピザはまったくタイプが異なります。そもそもココスはアメリカン料理をコンセプトにしたファミレスです。ゆえにそのピザはアメリカンな(そのようなピザがあるかはわからないが)雰囲気を感じるピザです。
「ピッツァマルゲリータ」はサイズは20cm程度で、価格は539円とお手頃です。
生地は厚めでがっしりしており噛みごたえがあるタイプ。サイゼのピザに似ています。チーズはとろけるタイプのピザ用チーズを使用しています。今回食べ比べたマルゲリータのなかで唯一モッツァレラを使っていません。またソースはピザソースを使用しているようで、スパイス感やケチャップ感、トマトピューレ感があります。宅配ピザの味、あるいは喫茶店のピザトーストを連想させるようなところがあります。言い換えれば身近なピザの味、食べ慣れたピザの味といえるでしょうか。
店名 | ココス 公式サイトの商品ページ |
商品名 | ピッツァマルゲリータ |
値段 | 539円 |
【ポポラマーマ】うすパリ生地のマルゲリータ Lサイズ
パスタとピザを主に提供するイタリアン系ファミレスのポポラマーマ。ピザは通常サイズとLサイズがあり、今回はLサイズ(23cm程度)を食べました。
最大の特徴は「うすパリ生地」というとても薄い生地を使用していることで、他店に比べて圧倒的な薄さです。噛みごたえの面では他社に劣るものの、そのパリッとした食感は軽快で、気持ちいいです。
具材はモッツァレラチーズにシンプル系のトマトソースです。サイゼリヤと同じく余計な具材はなく、濃い味のものを使っていません。チーズ、トマトソース、ピザ生地のそれぞれの具材の魅力を堪能できるピザとなっています。
店名 | ポポラマーマ |
商品名 | うすパリ生地のマルゲリータ Lサイズ |
値段 | 790円 |
特徴 | うすくてパリパリした生地、シンプルな味のマルゲリータ |
食べ比べた感想
最後にマルゲリータを食べ比べてみて感じたことをまとめます。
イタリアン系ファミレスはシンプルな味付け、その他は濃いめ
6店のファミレスのマルゲリータを食べ比べましたが、パスタをメインメニューとするイタリアンファミレスと、それ以外とで、ピザのタイプがはっきり別れました。
サイゼ、ポポラ、ジョリーは、豊富な種類のパスタを提供するイタリアンファミレスですが、こちらのマルゲリータはどれもシンプルな味でした。トマトソースはやや水気があり、トマトそのものの甘味、酸味を感じられるものを使っていました。トマト缶をそのまま使っているのか、あるいはトマト缶にちょっと調味料を加えた程度のソースを使っているのではないでしょうか。
一方でそれ以外のガスト、ジョナサン、ココスはこってりした濃いめの味付けでした。トマトソースは、ペーストに近い質感で、水気が少なく塩味を感じられるタイプでした。全体的な味は濃く、トマトの酸味は抑えめです。またチーズに関してもモッツァレラだけでなく、シュレッドチーズのようなプロセスチーズを使っているようでした。
ピザ生地の厚さは各社多様
ピザ生地の厚さや質感に関しては、特に傾向は見られませんでした。薄かったり厚かったり色々です。薄い順に並べると以下のとおりになるでしょうか。
- ポポラマーマ
- ジョリーパスタ
- ジョナサン
- ガスト
- ココス
- サイゼリヤ
ピザ生地の厚さ・薄さに関して普遍的な良し悪しはなく、どちらかがいいかは個々人の好みによって変わると思います。一方でピザ生地そのものクオリティが高いと思ったのはジョリーパスタです。店内で手作りしているのか、生地の底に打ち粉の存在が感じられ、また生地の小麦の香ばしさも断トツでした。一度食べてみてほしいです。
すかいらーく系は大サイズのみ、その他は小サイズがある
ガスト、ジョナサンは1つサイズのみでした。しかも1.5人前程度のサイズです。少食の人の場合、1人で1枚食べるのは大変なのではないでしょうか。数人でシェアして食べることを想定しているのかもしれません。
一方で1人で食べるのにちょうどいいサイズを用意していたのがサイゼ、ココス、ポポラ、ジョリーです。サイゼ、ココスは20cm程度のみを用意、ポポラとジョリーパスタは2とおりのサイズがあり、必要に応じて好きなサイズを選択可能でした。
おわりに
以上マルゲリータを紹介してきました。シンプルなものから、ジャパナイズされたような喫茶店風のマルゲリータまで様々でした。筆者は本場イタリアのマルゲリータを食べた経験はないので、どれが本場風かはわかりませんが、総じて言えるのはどれも基本的に美味しいということです。やはり日本全国に展開しているチェーンレストランが開発しているので、好みではないものがあっても美味しくないものはありません。マルゲリータが嫌いでなければ、どれを食べてもひとまず美味しいと感じることでしょう。ぜひ食べ比べてみてください。ちなみに個人的にはジョリーパスタのマルゲリータが一番好きです。やはり生地の出来が郡を抜いているように思いました。
次回は多くのファミレスで提供されているマヨコーンピザについて比較できればと思っています。